メニュー

不整脈

 不整脈と「心臓の拍動が不規則のもの、速くなるもの、遅くなるものを指し、治療を必要とする場合と必要としない場合がある状態」と定義されます。

 

 もう少し具体的に見ていくと、私達の心臓は安静時に多くの場合50-100回/分拍動しています。この数値から逸脱していたら不整脈の可能性があります。また、1回だけ脈がたまに飛ぶのも不整脈かもしれません。突然意識がフーッと遠のく原因として不整脈が挙げられます。脈が早過ぎる場合やすごく遅い場合でも起こります。これらが全て治療対象となるわけではありません。長距離ランナーであれば安静時の心拍数が50回/分を切ることは珍しいことではありませんし、仕事や身体に負担がかかる状況によっては脈が飛ぶこともあります。一方で治療介入が必要な不整脈もたくさんあります。

 

 これらを区別するには受診される方の詳しいお話や心臓の検査を行う必要があります。気になる方・お困りの方はは一度ご相談を検討してください。ここでは近年、増加傾向であり、また治療が進歩している不整脈である心房細動について一例として述べさせて頂きます。

 

心房細動

 心房細動は日常診療を行っていく中でよく遭遇する不整脈の1つです。若年の方でもおられますが、多くは65歳以上の方にみとめることが多いです。文字通り『心房』という心臓の一部が『細』かく『動』く不整脈です。心臓は上と下の部屋に別れており、上の部屋を心房、下の部屋を心室と呼びます(図)。どのくらい細かく動くかというと不規則に300-600拍/分にまで上ります。通常私達の心臓は50-100拍/分で打つため約10倍も心臓が頑張って動くわけです。

 ここで何が問題になってくるのでしょうか?1つ目は心臓が早く動き過ぎて心房が空打ちになってしまうこと、さらにはそれが負担となり心臓構造への負荷を伴うため心機能が低下してしまうことです。2つ目は症状です。脈が早くなることで強い動悸症状を認めるケースや脈の乱れは感じないものの心機能低下に伴う息切れ症状を認めることがあります。これらは日常生活を送る上で大きな障害となります。3つ目は心房内の血液の流れが乱れるためにそこに血の塊、血栓ができることです。この血栓が冠動脈に進めば心筋梗塞、脳循環へ流れれば脳梗塞、腸に栄養する動脈に進めば腸間膜動脈閉塞症といった血栓症を起こします。その他、認知症や死亡率増加に繋がることが知られています1

そのため、いかに予防するか、また適切な治療ないし生活習慣の改善を行うかが重要となります。そのほかの不整脈でお困りの場合もご相談ください。

 

参考文献

1. Kirchhof P, Benussi S, Kotecha D, et al. 2016 ESC guidelines for the management of atrial fibrillation developed in collaboration with EACTS. Eur Heart J 2016; 37: 2893–2962. PMID: 27567408

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME