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動悸

『動悸』という言葉は多くの症状を示しています。具体的には、一瞬だけ『トクッと』感じるのを動悸と表現される方もおられれば、連続する脈の乱れを示している場合、はたまた、脈が早いのが持続することを動悸と感じる方もおられます。動悸は実に奥が深い‥。

 

 動悸の原因は不整脈、自身の脈が正常だけれどもいつもより早い、心因性の3つに大きく分けて考えます1。実際に動悸が起こると自身の脈をとってもらうのが望ましいです。右利きの方は左手親指側の前腕を、左利きの方は右手親指側の前腕を触ってもらうことで自身の脈拍数を知ることができます(図)。これを検脈と呼びます。

この方法によって簡便に正常な脈と不整脈を鑑別することができます。脈が一拍だけ飛ぶのか、突然おさまる速い脈であるかなどによって不整脈の種類もある程度知ることができます。詳細な不整脈評価を行うことは難しいですが、検脈によって新たな不整脈を検出できたという報告もあります2

 

 その他、診断・治療を行なっていく上で重要なのが、実際に動悸を経験されている方のお話を伺い、いつ、何をしているときに、どのような状況で起こったかなど詳細な情報を確認することです。聴取したエピソードを踏まえて、具体的に疾患について検討して考えていく必要があります。また、最近では自宅の血圧計やスマートウオッチによって不整脈をご相談される方も増えています。

 

 不整脈の中でも心房細動は『脳梗塞』の原因として知られており、適切な対応が求められます。早期発見とリスク評価を踏まえた早期の対応が重要となります。

 

  1. Weber BE, Kapoor WN. Evaluation and outcomes of patients with palpitations. The American journal of medicine. 1996;100(2):138-148.
  1. Lowres N, Neubeck L, Redfern J, et al. Screening to identify unknown atrial fibrillation: A systematic review. Thromb Haemost 2013 ; 110 : 213 - 222 .

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